宇樹義子(そらき・よしこ)の詳細プロフィール。
プロフィール
宇樹義子(そらき・よしこ)
1980年生まれ、千葉県出身、早稲田大学卒。書ける・語れる、発達障害/トラウマ性疾患当事者。高機能自閉症(ASD)と複雑性PTSDを抱える。
母は神経質で不安がりで、「ためこみ」と強迫の傾向があった。父は仕事が忙しく、不在がち。彼ら両親は共働きだったため、本人は日中、祖父母に預けられたが、祖母からはあまり適切なケアを施されなかった。休日となると母は体調不良で寝込むことが多かった。こうしたことから、実家での生活は幼いころからなかなか苦しいものだった。
学校では発達障害(当時未発覚)による言動の突飛さや、成績がいいこと、家が裕福なこと、運動が苦手なことなどを原因に、児童からのいじめ、教師からの虐待を受ける。
中学ごろから離人や抑うつなど、トラウマ由来(当時未発覚)の症状が起きる。大学入学後は、昼夜逆転と強迫の傾向が出現。PMSや月経困難症、片頭痛にも苦しむようになる。体調的に出かけられない状態が深刻になると同時に、母の強迫症による巻き込みに一人で対応しなければならないことが増え、結果的に10年ほど実家にひきこもりがちに。
30歳で発達障害を自覚するも、すでに支援を求める力も出なかった。母のためこみ症状の進行により、すでにこのとき実家はゴミ屋敷のような状態になっていた。
追いつめられたところで、幸運にも現在の夫に助け出される。その後発達障害の診断を受け、さまざまな支援を受けつつ、在宅でライター活動を開始。
2016年、自身の結婚生活の危機をきっかけに、初めてトラウマ治療に触れる。自身の愛着の傷や性依存傾向も自覚。トラウマやトラウマ治療、トラウマ性疾患者への支援について情報や知識を集めはじめる。
2018年、放送大学大学院にて精神医学などの講座を聴講。LITALICO仕事ナビにて精神疾患系の解説記事のライティングを担当。
2019年、河出書房新社より、自身の経験をベースに「発達障害女性が生きづらい人生を乗り切る方法」を描いた本『#発達系女子 の明るい人生計画』を上梓。
2020年、トラウマと強迫症が専門の治療者と出会い、母の問題の中核が強迫症にあったこと、自身にも強迫傾向があったこと、多くの精神疾患が幼少期のトラウマや愛着の問題と関係していることなど、多くの気づきを得る。
同年、この治療者のサポートを得て、オンラインの自助グループ「ためこみ症者家族の会(HRAJ)」を発足。
今後も、「書ける・語れる、発達障害/トラウマ性疾患当事者」として活動を続けていく。
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