私小説『80年生まれ、佐藤愛』に書けなかったこと

このたび、私の31歳までの半生を描いた私小説『80年生まれ、佐藤愛 ―女の人生、ある発達障害者の場合』を上梓した。

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執筆を始めるときはノンフィクションとして書くかどうか迷ったが、存命の関係者を傷つけすぎないようにしたかったため、フィクションとして小説に仕上げた。書く以上ある程度は誰かを傷つけてしまうのは物書きの宿命として、それでもそこは守りたかった。何かあったときに自分についても関係者についても「これはフィクションですから」と言えるようにしておく必要があった。

そんな小説としてまとめる上で、ストーリーとしてスムーズに流れるものにするために本の中に盛り込めなかった要素がたくさんある。

私(主人公の佐藤愛)やほかの登場人物が示す症状や傾向についての分析や補足説明、その人や状況のその後。
私が加害者に回ったエピソード。
解説を加えずにエピソードとしてだけ書いてしまうと、読んだ関係者が動揺やショックを受けすぎる可能性のあること(たとえばのちに医師から指摘された私の性依存傾向にまつわることなど)
書いてしまうと(現在の私がそう望んでいるかいないか、それが正しいかどうかに関わらず)加害側が強い社会的制裁を受ける可能性があるし、そうした状況を受け止められるほどには自分の中で整理しきれていない深刻すぎる被害のエピソード。

何しろ31年の半生に経験したことを走馬灯みたいにして詰め込んだものなので、その解釈や説明などといったこぼれ落ちたもので今後一生語り続けられるぐらいの話がある。これからときどき、そうした話題を書きつけていきたい。

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